ギャンブル依存の相談を上司にしたときのことです。
上司とは以前から競馬の話をしたり、TVで一緒に競馬を見たりと、私がギャンブルを好きなことは知っていました。
ギャンブル依存で借金があり、家庭の状態も最悪な状態まで来たところで相談をしました。
親身になって話を聴いてくれ、たくさん心配してくれました。
その上司は、競馬が好きだけど依存まで至っていません。
ギャンブルにのめりこまなかった理由を対話の中で一緒に考えていきました。
「時間が余ってるんじゃない?ギャンブルやる時間ってあまりないと思うけど…」
こう言われたとき、言っている意味は少し理解できましたが、反発する気持ちも強かったことを覚えています。
たしかに、ギャンブル中心の生活で、ほとんどの時間をギャンブルに使ってきました。
これを「時間が余っている」と表現すればそれまでですが、人は余暇の時間があるから人生を楽しめると思っています。
正直「ギャンブルをやる時間をとって何が悪い」と思いました。
それでも、自分の過ごし方、時間の使い方を見直そうと考えてみました。
それは、ギャンブルをやっていない上司に希望を感じていたことと、自分自身の弱さに嫌気がさしていたことから、とにかくやってみようと考えたのだと思います。
家に帰ってとにかく「今自分ができること」を探しました。
家の中には、掃除や片づけをしないといけない場所かいくつかありました。
今できることを探すと案外多くのタスクが転がっていることに気づきます。
そして、それを一つひとつこなしていくと、また新しいタスクが見つかるのです。
それらのことに時間を使っていると、少しずつ余裕ができてきます。
「次はこれをやらなきゃ」「これをやってみたいな」と時間の使い方についても主体的に考えることができました。
「ギャンブルをやる時間がない」とはこういうことかと理解しました。
今できること、やるべきことを見ていなかったのです。
また、夫としての役割にも注目しました。
妻とよく話すこと、家庭の仕事を優先すること。
これまでギャンブルに使っていた時間を自分の役割のために使いました。
これらのことをやっていると、ギャンブルに使う時間はなくなります。
そして、自分の生活を見直すことにより、夫婦関係や生活環境もよくなっていきます。
何か別のことをやり始めると、新しい視点も生まれるはずです。
時間が空いて衝動が来そうという方は一度、「今できること」を探してみてください。
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