僕は、これまでのギャンブル中心の人生の中で「自分は依存症だ」とは思いませんでした。
大学に行かなくても、大学を辞めても、借金をしても、そう思いませんでした。
「大学に行っても勉強にならない」「勉強するより就職したい」「生きていくためにはお金が必要、稼いで返せば良い」とそれぞれにもっともらしい理由をつけて、「依存症」という事実から目をそらしていたのです。
自分が依存症だと自覚し、依存症のことを学んだ後も、衝動に負けてしまうことがありました。
知っていても、理解していても、コントロールすることは難しいのです。
ギャンブル依存症からの回復に取り組むと、様々な知識や考え方を知ることが出来ます。
その中で「分かってはいるけど、そんなに簡単に実践出来ない」というものがあると思います。
僕の場合は、「後回しにしないこと」が苦手でした。
ギャンブルをするのは、嫌なことを後回しにすることができる便利なツールでした。
状況は良くなりませんが、一時は忘れることができます。
メールの返信や電話のかけ直しなど、人が相手のことは特に苦手です。
「どう思われるかな」「嫌なことを言われたらどうしよう」と考えてしまうからです。
また、ギャンブルを辞めること自体もそうでしょう。
「ギャンブルはやらないほうがいい」「お金や時間がもったいない」と知っていても、簡単に辞めることはできません。
回復には、人それぞれのタイミングがあります。
すぐに実践出来る人もいれば、できない人もいるでしょう。
実践するタイミングは、その人のペースでいいと思います。
それでも、知る、理解するために知識や考え方を身につけることはやったほうがいいと思います。
知らないと実践出来ませんし、知ることで心の安定が図れる場合もあります。
「知ってはいるけど、できない」そんな状態でもいいと思います。
自分が満たされ、余裕が出来たときに、一歩進んでみてください。
なかなか実践に移せていない人もいるでしょう。
それでも、まずは知識や考え方を身につけるところから始めてみてください。
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