ギャンブルをやっていた10数年間は、孤独でした。
誰も自分の苦しみなどわかってくれないと感じ、殻に閉じこもっていました。
そんな中、ときどき、優しく声をかけてくれる人がいます。
しかし、「自分は大丈夫」と強がり、手をはねのけてきました。
そういう時間を長く過ごしてきましたから、頼れるものは自分だけだと思ってしまいます。
他人をだましてもいい、とにかく自分だけが生き延びればいいと思っていました。
どんなアドバイスも無視し、自分だけが正しいと思い込みます。
ギャンブル依存症からの回復を目指すとき、たくさんの人と話しました。
運よく底付きのような経験をしていましたから、弱い自分をさらけ出した状態で話します。
そうした姿勢での対話は、自分を大きく見せる必要はなく、素直に他人の意見を聴けていたと思います。
他人との対話は、自分の世界を広げてくれました。
自分の知らなかったこと、自分が気づいていなかったことがたくさんわかったのです。
そうした気づきは、実践につながりました。
「回復を目指して何かやらないといけない」そう感じていましたから、実践に移すのは簡単でした。
しかし、孤独なままだとそれができていたかはわかりません。
ギャンブルにはまっていたときの考え方のまま突き進んでも、方向性を誤る可能性があります。
僕にとって他人の意見は、自分の視野を広げてくれるものでした。
そして、それは回復の糧になりました。
僕はギャンブル依存症からの回復に取り組むにあたって、「他人の意見を聴く」ということを大切にしています。
どんなに受け入れがたいものでも、聴いてみます。
まだまだプライドが邪魔をして、自分の声しか耳に入らないときもあります。
そういうときは、自分に余裕がないので心や体を整えていかなくてはいけないと感じます。
まだまだ道半ばです。
色々な人と対話しながら進んでいきます。
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