
僕は、ギャンブルを長年やってきました。
最初は興味本位でやったギャンブルが、次第に楽しみのひとつになり、気付けば生活の中心になっていました。
ギャンブルを続ければ続けるほど、お金が無くなっていきます。
常にお金が無い状態になり、借金をするようになってしまいました。
給料のほとんどをギャンブルに使ってしまう有様ですから、友達と遊びに行ったり、ご飯に行くお金もケチってしまいます。
それでも、借金をしていない風に、お金に困っていない風に装うわけです。
どうしてもお金がないときは、お金を借りるか、無理な言い訳をしてキャンセルをしていました。
こうしたことも、相手にはバレていると思いますが、なんとか自分の体裁を保とうとしていました。
ギャンブルで気持ちが落ち込むことはたくさんあります。
数時間で大金が無くなった
友達との約束をやぶった
やらなければいけないことができなかった
こんな精神状態でも、「自分はいつか成功するんだ」と信じ、周りには自分を大きく見せます。
ギャンブルや借金を悪いものと思っているからこそ、あまり人にはいいたくありません。
それでも、ギャンブルをやって何が悪い、借金なんか返せばいいだろう、とそういう考えは持っています。
自分を大きく見せようとするのが常ですから、ギャンブルを辞めたあとも、「スリップした」「借金をつくってしまった」というのは言いにくい気がします。
言える人はいいのですが、僕はきっとうまく言えないと思います。
僕は、ギャンブル依存症であることを正直に言うようになってから心が軽くなったのを覚えています。
ですから、正直でいる、隠さないという楽さは身にしみて感じているのです。
それでも、隠したい気持ちが心の中心にあります。
人生の中で、隠したいことはたくさんあると思います。
それは、隠せばいいと思います。
しかし、「言った方が楽」だと分かっているのに話せないのは、苦しいと思います。
だからこそ、些細なことでも話せる人間関係が重要なのです。
ギャンブル依存症の回復を目指すとき、僕は、このような「話したいことを話せる人間関係」を作っていきたいと思っています。
それは、友達でも、パートナーでも、家族でも、
そういう話せる人間関係を増やしていくのです。
そこにはきっと、自分が落ち着ける環境があると思いますよ。
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