
僕は長年、お金があることが幸せだと思っていました。
お金があれば、好きなものが買え、
お金があれば、楽な仕事ができ、
お金があれば、人から尊敬されると思っていました。
そのためには、お金を稼がなくてはいけません。
学生時代には、時間がたくさんありました。
アルバイトもやりましたが、たくさん稼ぐことはできません。
そうした中、僕はギャンブルに出会いました。
ギャンブルは、数万円を数分、数時間で稼ぐことができます。
そして、何より、楽しく興奮できます。
稼ぐ手段を考えないうちから、
稼ぐ理由を考えないうちから、
僕は、ギャンブルにはまってしまいました。
そんな状態でしたから、「お金があることが幸せだ」と考えていました。
お金を稼ぐためなら何をしてもいい。
そう考えることもあります。
目の前に落ちているお金は、「もったいない」と拾います。
どんなに損をするとわかっていても、「もったいない」と考え、目の前の期待値を追うのです。
ギャンブルを辞めると決心してからは、そんな考えから離れるのが大変でした。
ギャンブル依存症からの回復の際、自分が癒されたのは「人間関係」です。
友達やパートナーと話したり、ご飯を食べたり、遊んだりすることで、心が救われる経験をしました。
そして、この経験を経て、「人間関係が充実することは幸せなことだ」と考えるようになりました。
そこで気づいたのが、「幸せにお金はあまり必要ない」ということでした。
ギャンブルにたくさんお金を使っていても幸せにはなりませんでした。
一方、人間関係にはあまりお金がかかりませんでしたが、幸せな気持ちをたくさんもらえました。
「お金を稼がなくても、幸せになれる」
それが、回復においての希望だったのです。
ギャンブルにのめりこんでいた人は、総じてお金がないと思います。
それでも、希望を持っていいと思います。
お金がなくても、幸せになれる方法はありますからね。

コメント